写真やフォトブックに関するインタビュー
写真やフォトブックに関するインタビュー
写真を撮り続けていくと、「わたしはなぜ写真を撮りたいのだろうか。」
また、「なにを撮りたいのだろうか。」と悩むときがあります。
“みなさんは、なぜ写真を撮るのですか?”
今回は技術とは少し離れて、そんなお話をしていきたいと思います。
「なぜ写真を撮るのか。」最初はわからず行き詰まることもありますが、答えは必ず自分の中にあります。繰り返し撮影し、繰り返し考えることで、自分がどのように感じ、何を見ているのかということがわかるようになり、自分の新しい一面も見えてくるのです。
写真はその時の自分が投影されるもの、つまり、写真を撮ることは“自分と対峙すること”だと思います。
毎日眠い目をこすりながら、同じ電車に乗り、同じ風景を眺める。
昨日と同じような今日を過ごし、時にはそんな毎日に退屈さえ覚えるかもしれない。
ですが、毎日あなたの目に映る風景は、雲のかたち、風のにおい、陽の光、目の前を歩く人……それら全て、その瞬間にその場所にいたからこそ出会える一瞬のもの。無限のものは何もない、そう思うと、いつも同じように見える風景も“失いたくない大切な一瞬”に思えてきます。
写真は、“心の潤滑油”なのかもしれません。
撮った写真はPCに入ったままになっている方も少なくないと思います。
ですが、シャッターを押したところで終わりにしてしまうのはとても勿体無いこと。
プリントするのでも、誰かに見てもらうのでも、展示するのでも、フォトブックにするのでもいいのです。撮った後の写真と向き合うことで、きっと今以上に写真の楽しさを感じることができますし、自分について考える時間を持つことで、丁寧な暮らしを送ることにも繋がります。
フィルムカメラしか無かった時代に比べ、今はカメラの性能もよくなり、シャッターを押せば誰でもそれなりの写真が簡単に撮れます。ですが、カメラまかせにすると面白みに欠けてしまうのもまた事実。なぜ写真を撮るのか、また、何が大切になっていくのか、自分と対峙することで人の心を動かす写真が撮れるのかもしれません。
[All Photo by Maaya]
※無断で画像を転載・使用することを固くお断りします。
Do not use images without permission.
1988年、埼玉県生まれ。日本大学芸術学部で写真学科を専攻後、写真事務所にて修行。第2回世界旅写真展入選。
アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真に魅了され、カメラを片手に海外を放浪。現在、
フリーのフォトライター/編集として「TABIZINE」の他、Webニュース媒体で記事執筆/撮影を担当。
旅の終わりにフォトブックを作ることが好き。
好きなカメラ:Nikon/FUJIFILM
好きな言葉:「写真を撮ること、それは、同じ照準線上に頭、目、心を合わせること。つまり、生き方だ。」(アンリ・カルティエ=ブレッソン)