デジカメで上手に写真を撮影するテクニック
デジカメで上手に写真を撮影するテクニック
前回「光」についてお話をしましたが、その話を頭の片隅におきつつ…
今回は、理解しているようなしていないような、
つい曖昧にしてしまいがちな「露出」についてのお話です!
露出とは、「撮像素子(イメージセンサー)に当たる光の量」のこと。
と言われても…「撮像素子?イメージセンサー?」と、難しい用語が並んで嫌になってしまいますよね。簡単に言うと、「写真の明るさを決める」ことです。綺麗な写真を撮るには、光が多すぎても少なすぎてもダメ。
その、写真の明るさ(露出)を決める要素がこの3つ!
1.絞り
2.シャッタースピード
3.ISO感度
これらを撮影シーンに合わせて使い分けることができれば、適正露出(見た目に近い明るさで撮影できる値/自分のイメージ通りの明るさ)が得られるというわけ。
「何だか暗くなってしまう…。」「目で見た印象と違う…。」「写真って難しいなぁ…。」という悩みとはさようなら!これを理解してしまえば、あっという間に中級レベルになれますよ!
絞りとは、「どれだけの量の光をカメラに入れるか」です。
もっとわかりやすく言うと、「カメラの中に光を通す穴の大きさ」のこと。
絞り値は、F1.4のように「F+数値」で表されます。よく耳にする「F値」とはこのこと。
この「F値」は絞りの大きさを表しています。
仮に目で例えてみます。目を思いっきり見開くと明るく見えますが、薄目にすると暗く見えますよね。目を見開いたときが“絞りが開放した状態(例:F1.4)”、薄目のときが“絞りを絞り込んだ状態(例:F32)”と覚えてください。
写真を例に見てみましょう。
写真で見ると、明るさ以外にもう一つ違いが出ているのがわかります。そう、「ピントが合って見える範囲」です!
左側の絞りを開いて撮影したものは、一番奥の花がぼんやりしているのに比べて、右側の絞りを絞って撮影したもの奥まではっきりと見えますよね。数値が小さいほどその範囲は狭く(周囲がボケる)、大きいほど前後のピントも合っているように見えるのです。
この「ピントが合って見える範囲」のことを「被写界深度」と言います。これについては、また今度【ピント編】でお話します。
シャッタースピードとは、その名の通り「シャッターが開いている時間の長さ」のことを言います。つまり、「瞬間を切り取る早さ」。シャッタースピードが早いほど(例:1/1000秒)光を取り込む量が少く、遅いほど(例:1/4秒)多くなります。
■シャッタースピードを早くした写真
切り取る時間が短いので、犬が空中で止まっているように写ります。
■シャッタースピードを遅くした写真
切り取る時間が長いので、車の光が繋がって面白い写真になります。
シャッタースピードが遅いと手ブレしやすくなってしまうので、運動会やスポーツ、お子さんやペットを撮影するときはシャッタースピードを早く設定するほうが良いですよ。
ISO感度とは、「カメラに取り込んだ光を感じる度合い」を数値化したもの。ISO感度が高い(例:1600)ほど、光の量は少なくてすみ、低い(例:100)ほど、光が多く必要です。つまり、ISO感度を高くすればそれだけで写真を明るく写すことができます。
だからと言って、高くすればいいというわけではありません!
ISO感度が高ければ、ノイズが出てしまい画像が粗くなることを覚えておきましょう。
Q:夜景を撮るときは?
A:ISO1600以上がオススメです。(標準ズームレンズ、手持ちの場合)
Q:日中の外で撮るときは?
A:天候にもよるので、ISO100から試してみてください。(標準ズームレンズの場合)
Q:ノイズが目立たないのは?
A:カメラにもよりますが、ISO800を基準に。
いかがでしたか?
今回は少し難しく感じたかもしれませんが、心配しなくて大丈夫!
ざっくりと頭に入れておけば、色々と撮影しているうちピンとくるようになります。
何が正しいという答えがあるわけでは無いので、自分の好きなイメージに合わせて使い分けてみてくださいね!
「露出」をマスターしたら、「思わず誰かに見せたくなる写真」に近付けますよ。
「絞りとシャッタースピード」については、また別の記事で詳しくお話します!
【執筆者 maaya(まあや)】