デジカメで上手に写真を撮影するテクニック
デジカメで上手に写真を撮影するテクニック
被写体に数センチ単位まで接近してアップで撮影することをマクロ撮影といいます。
花など小さなものを画面いっぱいの大きさで撮りたい場合に用いる撮影方法です。
被写体に近づいてクローズアップ撮影することで、面白みのあるダイナミックな表現が可能になります。
コンパクトデジカメでは、マクロモードはチューリップのアイコンで表現されることが多いので、
手元のデジカメのボタンなどにアイコンがあるかどうか確認してみましょう。
そのボタンを押せばマクロモードに移行できるはずです。
ここでは主にコンパクトデジカメの場合に限って、マクロ撮影のテクニックを紹介します。
マクロモードでは通常の撮影に比べてピントが合わせづらくなります。とくに白い紙など凹凸のないもの、明暗がないもの、またちらつきの大きな蛍光灯の下などでは、オートフォーカスが上手く働かずなかなかピントが合いません。
コツは「スポットフォーカス」の特徴を利用することです。マクロモードでは大抵、ピントは画面の真ん中の一部のみで合わせるスポットフォーカス方式になっているはずです。そこで、まず被写体の凹凸や模様がある部分を画面の真ん中に持ってきて、シャッターを半押ししてピントを合わせます。次にカメラと被写体の間の距離を保ったまま、撮りたい範囲へとカメラを平行移動させ、シャッターを全押しして撮影します。このやり方を知っていればピント合わせはかなり楽になります。
それでもピントが合いづらいときはこんな方法もあります。お菓子の箱などに付いているバーコードを切り取り、それをピントを合わせたい部分に置きます。そしてシャッターを半押ししてピントを固定し、紙を取り除いて、シャッターを全押しするのです。被写体が動かないモノに限定されますが、バーコードはデジカメのオートフォーカスでピントが合いやすいので、これもなかなか有効な方法です。
ピンぼけだけではなく、マクロ撮影では手ブレも起こりやすいので、三脚などでカメラをしっかり固定して撮影するのがベターです。先ほどのバーコードを使うときは、三脚を併用した方がずっとやりやすいでしょう。さらに「2秒」のセルフタイマーを使って、シャッターが切れる瞬間にカメラを動かさないようにする方法も活用してください。
一方で被写体が動かないように工夫することも大切です。フィギュアなどの固定には、水性粘土が活躍します。100円均一などで購入できる水性粘土を小さく丸めて底面などの見えない部分につけ、被写体を固定するようにしてみましょう。
アクセサリーなど光沢があるものを撮影する際には、光を意識することで質感の表現がぐんと向上します。
まずは光源の発光面を広くすることがポイントです。カメラのフラッシュや蛍光灯、卓上ランプなどを使うと、光が反射した部分と影の部分の差が大きすぎて、写真がうるさく感じることがあります。その際には、ディフューザーと呼ばれる光を拡散させる道具を被写体と光源の間に挟むと、なめらかな質感の写真になります。このディフューザーは、半透明のクリアファイルやレジ袋でライトを覆うと、近い効果が得られます。
マクロ撮影を成功させるためのテクニックは多数あり、また奥が深いものです。やや難易度が高いだけに上手く撮れると喜びもひとしおなので、試行錯誤を重ねながらぜひチャレンジしてみてください。