写真やフォトブックに関するインタビュー
写真やフォトブックに関するインタビュー
非日常の旅にカメラを持っていくと、街歩きがもっと楽しくなります。また、訪れた国別に旅写真を分けてみると、おもしろいことがわかります。
被写体との距離感、構図、撮影枚数…
その国の文化や国民性によって、それぞれ特徴がハッキリと出てくるのです。
前回は、《インド編》をお届けしました。今回は、日本から直行便で12時間半、ヨーロッパの島国イギリスの写真をお届けしたいと思います。
ロンドンは、イギリスの首都でトレンドの発信地。世界でも観光客が多い都市ですよね。そんなロンドンの写真からご紹介します。
イギリスでもっとも有名な観光スポット、バッキンガム宮殿。こちらはその近くで撮影した近衛兵です。並んでいる姿がとても可愛く(と言ったら失礼ですが)、近衛兵を見ると「イギリスに来た!」と感じられます。
続いてこちらは、公園での一枚。鳩の中にリスが1匹混ざっているのが、なんとも愛らしく撮影しました。それを見つめる男性も終始動かず、いい味を出してくれました。どの国を訪れても、公園で撮影する日を必ず作ります。当たり前のことですが、有名な観光名所は観光客が多いのであまり好んでは行きません。その土地の人々がどんな暮らしをしているのか、どんな風景が転がっているのか、それを見つめる時間こそが、私にとっての旅写真なのです。
こちらは、宿泊したホテルの近所にあったパブで。雑誌の写真と男性の組み合わせを面白く感じて撮影しました。
こちらは、ひょっこり顔が出ているおばあちゃんに惹かれて。アンティーク小物やお土産、ファッションアイテム等、海外のマーケットは何でもありなお店が多いので、歩いているだけでも楽しいですよ。
イギリス最古の大学都市オックスフォードでの一枚。「不思議の国のアリス」や「指輪物語」の誕生の地、ロンドンから電車で一時間程の距離にありながら、800年以上の歴史ある街並みを楽しむことができます。街全体が大学のキャンパスとなっているオックスフォードには、ロンドンとはまた違った魅力があります。
イギリス人はもちろん、観光客に大人気の町コッツウォルズ。緑の丘とハチミツ色の家々は、おとぎの世界のよう。町には可愛らしいお店が並びます。
イギリスで撮影した写真は、少し被写体との距離が感じられます。インドと違い、写真を撮りながらコミュニケーションをとることもほとんどありませんでした。街並みと人を合わせて一枚のアートとして切り取る感覚で撮影することが多かったように思います。
旅写真で気をつけたいことは、その国の文化や風習を理解し、不快にさせないよう気を配りながら距離感をはかること。相手を尊重しながら撮影を楽しんでくださいね。
【執筆者 maaya(まあや)】
[ Photo by maaya ]
※無断で画像を転載・使用することを固くお断りします。
Do not use images without permission.
1988年、埼玉県生まれ。日本大学芸術学部で写真学科を専攻後、写真事務所にて修行。第2回世界旅写真展入選。
アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真に魅了され、カメラを片手に海外を放浪。現在、
フリーのフォトライター/編集として「TABIZINE」の他、Webニュース媒体で記事執筆/撮影を担当。
旅の終わりにフォトブックを作ることが好き。
好きなカメラ:Nikon/FUJIFILM
好きな言葉:「写真を撮ること、それは、同じ照準線上に頭、目、心を合わせること。つまり、生き方だ。」(アンリ・カルティエ=ブレッソン)