デジカメの画像編集テクニック
デジカメの画像編集テクニック
夜景を撮ったり、室内の暗い場所で撮影をすると、写真がざらついた仕上がりになることがあります。
このようなざらつきを「ノイズ」といいます。
デジカメのオートモードで夜景を撮ると「ISO感度」というものが高く設定され、
暗い場所でもある程度明るい画面になる代わりにノイズが入ってしまいます。
今回はこうしたノイズに対処する方法を紹介します。
暗い場所で撮影するとき、ノイズが入らないように撮影ができればそれに越したことはありません。デジタル一眼レフや、コンパクトデジカメでもマニュアルモード付きのカメラであれば、カメラを三脚などで固定し、シャッタースピードを遅くする設定で撮影するとノイズは軽減できます。
ただし、シャッタースピードが遅いと動く被写体はブレて写ってしまいます。また、そもそもシャッタースピードを変えるモードのないコンパクトデジカメではこの方法が使えませんし、画素数が少ないカメラほどノイズは出やすくなってしまいます。
そこで夜景撮影をよく行う人に覚えてほしいのが、パソコンの画像編集ソフトを使ってノイズ除去を行う方法です。今回は「Photoshop」(有料)を使ったノイズ除去方法について簡単に説明します。
まずノイズが発生した画像ファイルをPhotoshopで開き、「フィルタ」メニューから「ノイズ」→「ノイズを低減」を選択します。
「ノイズを低減」画面では、グレースケールのノイズである「輝度ノイズ」を取り除くときの強さの調整や、輪郭を維持するかどうか、突発的に発生する鮮やかな斑点である「カラーノイズ」の低減の調整といった目的別のスライダーが現れます。
画像のノイズがひどい部分を拡大表示したプレビューを確認しながら、これらのスライダーを動かして根気よくノイズを取り除いていきましょう。基本的にノイズを除去すればするほど画像のシャープさは失われていきます。その場合は「シャープコントロール」を調節して補正するか、あるいは別途「シャープフィルタ」を使用してシャープさを復元することもできます。
ただし、画像編集ソフトはけっして万能ではありません。ノイズが多すぎる写真を完全にクリアな写真に仕上げることは残念ながら不可能です。
しかし、あきらめる前に試してもらいたいことがあります。画像編集ソフトの「ぼかしツール」や「各種フィルタ」を使って、写真をアーティスティックに加工する方法です。
まずぼかしツールを使えば全体のノイズ感を軽減できます。そのあとで光を強調したい部分に丸や星形のシェイプを半透明にし、ぼかしを加えて複数配置すると、光にキラキラ感が増して幻想的な写真に仕上がります。
また、Photoshopには写真の質感を変えるユニークなフィルタが多く用意されています。夜景写真にこれらのフィルタを適用すると、思わぬアート作品に仕上がることがあるのです。
プレビューを確認しながらこれらの機能を使用してみてください。デジタルな画像の楽しみ方の幅が広がるはずです。
Adobe PhotoShop(有料)
http://www.adobe.com/jp/products/photoshop.html