デジカメで上手に写真を撮影するテクニック
デジカメで上手に写真を撮影するテクニック
夕日をフレームに入れた美しい写真を撮影することは、非常に難しいものです。
逆光になってしまったり、手ブレしてしまったりといった失敗が多いかと思います。
今回は、夕日の撮り方と失敗しないポイントについてご紹介します。
夕日の時間帯は思っている以上に周囲が暗くなっています。「美しい夕日をオートモードで撮影したら、ブレてしまった」という経験がある方も多いのではないでしょうか。
光量の多くない時間帯は、三脚を使うなどブレを防ぐ努力が必要です。一眼レフの場合はリモートレリーズやリモコンを使用することで、シャッターを押す際のカメラ揺れによるブレを防止できます。
コンパクトデジカメの場合はセルフタイマーを使用することでも、カメラ揺れによるブレを防止することができます。シャッターチャンスにこだわらずに撮影できる、動きが少ない被写体を撮影する際のテクニックです。
夕日を撮りたい場合、太陽はフレームから外して露出を合わせることが基本です。シャッターボタンを半押しして露出を合わせた後、フレームに太陽が入る位置で撮影します。
しかし、微細な光の変化で写真細部の描写が変わり、全体の表情が一変してしまうことが多い夕日の撮影では、適正露出を測ることはとても難しいものです。そのため、適正と思われる露出で1枚、±2程度の露出で各1枚撮影します。デジタル撮影なら仕上がりチェックが画面上で可能ですし、気軽にたくさんの写真を撮影することができます。空の色、風景の描写、シルエットのエッジなどをチェックして、ベストな1枚を選びましょう。
写真に写った、それぞれの部分でベストショットが異なる場合は、段階露出で撮影した複数枚のカットをパソコンで合成するという上級テクニックもあります。
肉眼で見ると非常に美しい夕日でも、写真としては平凡でもの足りない1枚になってしまう場合があります。
太陽と空をメインにするのはよいのですが、雲や海、船、木立などと組み合わせて構図を決めることで、夕日の美しさがより引き立つ場合があります。
例えば、手前に木の枝や建物などを入れることで、画面が締まって夕日とそれを映す空がより美しく見える場合があります。太陽と空を引き立てる額縁になるようなものがないか、周囲を見回して探してみましょう。
夕日の赤みを強調したい場合は、ホワイトバランスを曇りモードやマゼンダ値をプラスにすることで、肉眼で見た夕日の色と変わらない仕上がりにすることができます。
沈む太陽が地平線に触れてから、その姿をすっかり隠してしまうまで、日本のほとんどが属している温帯の夏では90秒程度といわれます。熱帯地方だとさらに短時間で沈んでしまいます。
夕日撮影では2分弱程度が勝負です。とにかく迅速に作業しなければ、あっという間にあたりは闇に包まれてしまいます。
しかし、旅先などでは日没時間と場所を正確に把握することは難しいでしょう。太陽自体をフレームに入れることにこだわらず、太陽の色合いが残る空を撮影するだけでも美しい作品に仕上げることは可能です。
ほんの数分で驚く程変化し、ありふれた景色を最高の被写体に変えてくれるマジックタイム、ぜひ楽しんで撮影してみてください。